MKマネージャーの岩田です。

ORT(Oxford Reading Tree)の読み聞かせをすると楽しそうに聞いているのですが、毎回『これどういう意味?』『日本語で教えて!』と言われます。
英語そのものにはあまり興味がなさそうなのですが、このまま続けて大丈夫でしょうか?
保護者の方から、このようなご相談をいただくことがあります。
結論からお伝えすると、まったく心配ありません。
むしろ、ORTのストーリーを楽しんで聞けている時点で、とても良いスタートが切れています。
目次
「英語が好き」よりも大切なこと
英語学習を始めたばかりのお子さまの場合、
- 英語の本を読むことが楽しい
- 親子で本を読む時間が好き
- ストーリーに興味を持てる
という状態になっていることが何より大切です。
英語そのものに強い興味を持っていなくても問題ありません。
実は多くのお子さまが、最初から「英語が好き!」というわけではありません。
まずは「本って面白いな」「お母さんやお父さんと読む時間が楽しいな」という気持ちが育つことが、将来的な英語力の大きな土台になります。
なぜ日本語訳を求めるの?
小さなお子さまが日本語訳を求めるのには理由があります。
それは、
「意味がわからないまま進むのが不安」
「ちゃんと理解したい」
という自然な気持ちです。
大人でも、知らない言語で説明を受けたら不安になりますよね。
ですから、「日本語で教えて!」と言われること自体は決して悪いことではありません。
ただし、毎回すべてを逐語訳してしまうと、
英語を聞く → 日本語に置き換える
という習慣がつきやすくなります。
そこで大切なのが、少しずつ英語のまま楽しめる時間を増やしていくことです。
ORTは絵から理解できるように作られている
ORTの大きな特徴は、絵と文章が非常によく連動していることです。
そのため、英語が読めなくても、絵を見ながら内容を推測することができます。
読み聞かせの際には、
- 「このあとどうなると思う?」
- 「Kipperはどんな気持ちかな?」
- 「これは何をしているところかな?」
などと問いかけながら読むのがおすすめです。
英語を教えるというよりも、一緒にお話を楽しむ感覚で十分です。
まずは日本語で確認しても大丈夫
初めて読む本であれば、日本語で内容を確認しても構いません。
大切なのは、お子さまが安心して物語を楽しめることです。
ただし、
「これは○○という意味です」
と一方的に説明するだけではなく、
「どういう意味だと思う?」
「どんな場面かな?」
と、お子さま自身に考えてもらう時間を作れると理想的です。
もちろん「わからない!」となったら教えてあげて大丈夫です。
ただ、多読の世界には「曖昧さへの耐性(Tolerance of Ambiguity)」という考え方があります。
すべてを完璧に理解しなくても読み進められる力は、将来の英語学習において非常に重要です。
そのため、一語一句丁寧に和訳するよりも、
「このページでは何が起きているか」
という要点だけを確認しながら進めていくことをおすすめします。
わが家での実体験
私自身が娘とORTを読んでいた頃のことです。
まだほとんど英語が分からなかった娘と『Go Away, Floppy』を読んだあと、
「どんなお話だった?」
と聞いてみました。
すると娘は、
「Floppyがみんなに『どっか行って!』って言われて悲しくなっちゃったんだよ。でも最後は仲直りしたの。」
と話してくれました。
実は、その時点で英文はほとんど理解できていませんでした。
それでも絵を見ながらストーリーをしっかり理解していたのです。
ORTの絵の力は本当に素晴らしく、子どもたちは私たちが思っている以上にたくさんの情報を読み取っています。

2回目以降は日本語を少しずつ減らそう
一度内容を理解した本は、2回目以降に少しずつ日本語を減らしていきます。
例えば、
Go Away, Floppy! We are skipping.
という文章を見たとき、
「フロッピー、あっちへ行って!私たちは長縄をしているの。」
と逐語訳する必要はありません。
代わりに、
「みんな長縄に夢中でFloppyは遊んでもらえないね。」
と場面の要点だけ伝える方法もあります。
こうすることで、お子さまは英語と場面を結び付けながら理解する練習ができます。
同じ表現が何度も出てくるORT
ORTの魅力の一つは、同じ表現や単語がさまざまな本に繰り返し登場することです。
子どもたちは、
「前にも見た!」
「これ知ってる!」
という経験を積み重ねながら自然に語彙を増やしていきます。
だからこそ、最初から全部覚えようとしなくても大丈夫。
ストーリーを楽しみながら読み続けることで、少しずつ理解できることが増えていきます。
日本語訳を禁止する必要はありません
保護者の方の中には、
「英語だけで理解させなければいけないのでは?」
と考える方もいらっしゃいます。
しかし、日本語訳を完全に禁止する必要はありません。
無理に英語だけで理解させようとすると、読書そのものが苦痛になってしまう場合もあります。
大切なのは、
日本語 → 英語
ではなく、
日本語も使いながら、少しずつ英語のまま理解する時間を増やしていく
というイメージです。
まずは親子で楽しい時間を
英語を覚えさせることを急ぐ必要はありません。
まずは、
- 英語の本に親しむ
- ストーリーを楽しむ
- 親子で一緒に読む時間を楽しむ
ことを大切にしてください。
日本語に頼りながら読む時期があってもまったく問題ありません。
繰り返し読む中で、いつの間にか日本語訳を求める回数は減り、英語のまま理解できる表現が増えていきます。
本校のレッスンでも、絵やストーリーから意味を推測する経験を積み重ねながら、少しずつ「英語のまま理解する力」を育てています。
焦らず、力まず、まずはORTを通して親子で楽しい時間を過ごしてくださいね。
その積み重ねが、将来の大きな英語力につながっていきます。
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