イギリスの作家ロアルド・ダールの作品、ストーリーが奇想天外で、読んでいてとても楽しく、ぐいぐいと引き込まれます。今回は、英語の本を初めて読むパパ・ママ、そしてORC以外の本にも挑戦したいMKキッズにとってもおすすめの2冊をご紹介します。
著者について
Roald Dahl (1916-1990) was born in Llandaff, South Wales, and went to Repton School in England. His parents were Norwegian, so holidays were spent in Norway. His first major success as a writer for children was in 1964. Thereafter his children's books brought him increasing popularity, and when he died children mourned the world over, particularly in Britain where he had lived for many years. (Amazonより) Quentin Blake, the first Children’s Laureate of the United Kingdom, has illustrated most of Roald Dahl’s children’s books. (Amazonより)

日本ではかつて『チャーリーとチョコレート工場』で一躍有名になったダール、すでに逝去されていますね。『チャーリー・・・』以外にも多くの優れた作品を残しています。
ブレイクは、ダールのほとんどの作品のイラストを手がけたアーティスト。ブレイクのイラストによって、作品全体の情景・キャラクターの理解が容易となり、楽しく読むことができます!
Fantastic Mr Fox
あらすじ
Mr and Mrs Fox(あるキツネのご夫婦)が地面の下に暮らしていました。他のたくさんの動物たちも一緒に。彼らは夜になると外へ出て食べ物を探しに行きました。農家さんたちの飼っているニワトリや食べ物を盗むようになり・・・ 登場する農家さんたちが、かなり意地悪?だったからか、物語の終わりには・・・?? 気になりますね!!(みなさん、読んでくださいね。)

Mr and Mrs Fox という表記をみて、「あれ?Mr. and Mrs. Foxじゃないの?」と思った方もいらっしゃるのでは?
ピリオドを使うのはアメリカ式、使わないのがイギリス式、でしたね!
ORT(イギリス式ですね。)を楽しんでいるMKキッズなら、もう知っていたかも??

Penguin Readersの最新版は、Chapter1の前に “About this story”(あらすじ)が書いてあります。もちろん、本書のレベルに合わせて書かれています。
購入するときは、まずここを読んで、「読んでみたい!」(あるいは読ませてみたい、と大人が)と感じたら購入!ということで良いと思います。
Esio Trot

Esio Trot という文字の並びを見たときに、『??』と思いました。これってわたしだけかな??
いえいえ、みなさん同じように思ったはずです。
『恋のまじない、ヨンサメカ』 ←こちらが邦訳(日本語訳)タイトルです。
わかるかな???(ヨンサメカ、って不思議な言葉ですね。)
こんなふうに思ったら、これはチャンス!!さ、いますぐご家族みんなで読みましょう。
物語の中で、この謎が解明されます。(意外でした・・・)
あらすじ
AlfieというちっぽけなカメがMrs Silverの住むアパートのバルコニーに住んでいました。カメを育てるのは難しいことで、Alfieはなかなか大きくなりませんでした。Mrs Silverの部屋の上階には、Mr Hoppyというおじさんが住んでいました。彼は、部屋のバルコニーからMrs SilverとAlfieの様子を毎日見ていたのですが・・・ Dahlの物語にしては、勧善懲悪ものというわけではなく、とてもほっこりする心温まるストーリー。


文頭の “After all ” ご存知ですか?わからなくともストーリーを追うことができるので気にしない方も多いかも・・・「結局は・・・」という意味で覚えているパパ・ママも多いのでは??
しかしながら、正しく知っていると、より正確にストーリー展開を理解できます。
after all [副詞] 1 結果を表す 「結局」 (通例、commaなしで文末で用いる) We thought he was going to fail the exam, but he passed after all. 彼は試験に落ちると思っていたが、結局受かった。 2 理由を表す 「だってそうでしょう、」「何しろ」 (直前に述べた意見に対する理由を述べるときに用いる・聞き手にも既知である内容に関して) You mustn't be too angry with her; after all, she is only a child. あの子のことであまり腹を立ててはいけません、何しろ(だって)まだ子どもなのだから。 【ジーニアス英和第6版】

実はこれは物語の最後の部分です。亀のAlfieがどうなったのでしょうか?
「彼は30歳になり、もうちっぽけなカメじゃありません。「何しろ・だって」最近はとても大きなカメになってきてるんですよ。」(しょーこ訳)
この「何しろ・だって」の部分に、「結局」を入れたら、意味が通りませんね・・・
ちょっとしたこと?かもしれませんが、実は読み(正確な英文の理解)に大きな差が出るところでもあります。
お子さまが本を読むときに「?」ということがあったら、パパ・ママも一緒に辞書で確認する、ということも良い経験だと思います。
また、英検の受検では、長文読解で難しさを感じているお子さまも少なからずいるようですね・・・
このようなちょっとした英文法事項であっても、少しずつでも良いので英文法に触れる機会を作り、「これって、そういうことだったんだ、なるほどねー!」と思う経験があると、お子さまが英検の上位級にトライする場合、長文読解に対する抵抗感が少しずつ薄くなっていくと思います。